「笠嶋恵美子」の作品一覧

58 件の作品が登録されています。

公開日:2026年5月1日
  • 形代を乗せれば速し花筏
  • 終止符を打つたびアスパラが伸びる
  • 七合目あたりで風を読み直す
公開日:2026年4月1日
  • 薄墨で描いた達磨が泣いている
  • 目薬を差すたび君が透けていく
  • 耳朶そめて黙礼かえす交差点
公開日:2026年3月1日
  • 火渡りや山中に法螺鳴り響く
  • 燻されて嗄れ声の寒鴉
  • 不動にんまり弛む凍天
公開日:2026年2月1日
  • まだ胸に刺さったままの薔薇の棘
  • 馬の背を越えたか鶴が舞っている
  • 古文書の欠けたとこから日が昇る
公開日:2026年1月1日
  • 喜びは千両の実の赤さほど
  • 土鍋ことこと木綿豆腐は手でちぎる
  • 窓に月髪染め終えて鐘を聞く
公開日:2025年12月1日
  • 月を見て泣くのはおよし屋根の猫
  • 小悪魔がにっこり笑うコンパクト
  • 月光を浴びると髪が匂い立つ
公開日:2025年11月1日
  • 重い手紙だ郵便受けが濡れている
  • 蜘蛛はもう天へ向かって糸を吐く
  • どの杭も冬に向かって立ち直る
公開日:2025年10月1日
  • 拾い読みしながら海へ辿り着く
  • 狂い咲くことにも慣れて山吹は
  • 本懐を遂げたか鍵は外せたか
公開日:2025年9月1日
  • エンディングノートに挟む花の種
  • 黙祷の間も蟻は行進する
  • 鉛筆を削り直して終戦日
公開日:2025年8月1日
  • どくだみの花の白さへ十字切る
  • 一波乱おこす隣の酔芙蓉
  • 万両の花に呪文をかけておく
公開日:2025年7月1日
  • 瘡蓋をそぉーっと剥いでいる忌明け
  • ぽっかりと池に浮かんでいた時間
  • 傷は癒えたかためらいがちに昇る月
公開日:2025年6月1日
  • 曇天を切り裂いてゆく救急車
  • 不時着をするには森が深すぎる
  • 野苺を盗撮してはいけません
公開日:2025年5月1日
  • 眠りにはつけそうもない赤い月
  • 決断の甘さをわらう飛行機雲
  • 紙切れになってしまった誓約書
公開日:2025年4月1日
  • 花の名一つ覚えて旅に出る
  • 再会を誓ってくれた花切手
  • 大根の花にも旬があるように
公開日:2025年3月1日
  • 地吹雪の中から鬼があらわれる 
  • しもやけの指を吹きふき雪を掻く 
  • 音の無い世界に沈む雪の夜は
公開日:2025年2月1日
  • 逆転のチャンスを鳶に攫われる
  • 笛吹けど踊ってくれぬ家のヘビ
  • ぐい吞みの底に張り付く南海トラフ
公開日:2025年1月1日
  • 少女像の胸を横切る流星群
  • 聖歌ながれて猫はうす目をあけている
  • 人形の瞳から星があふれそう
公開日:2024年12月1日
  • 居ずまいを正して鬼の面を脱ぐ
  • 生き切って蟷螂の翅透き通る
  • こんな夜は浮世草子に紛れ込む
公開日:2024年11月1日
  • 花だったころの記憶が残る部屋
  • 壁紙の隅で光っている蛍
  • 読点を打つ間に秋が逃げてゆく
公開日:2024年10月1日
  • 大切なものをひとつずつ捨てる
  • ひと波乱おこした松を引っこ抜く
  • ひと眠りすれば乾きそうな傷
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