- トビウオのコントのオチを聞き逃す
- 充て職の舌先を研ぐ水二滴
- 躓きが溶ける冷めた珈琲で
「菊池 京」の作品一覧
全 58 件の作品が登録されています。
- プチトマト一話完結だったはず
- 紙の月わたせなかった相聞歌
- 鈍角の視線ふりむくなせなか
- 寒いちご指紋の溝を黙らせる
- 雪の縞いずれは川になる話
- 風を聴きたし越冬の毛糸玉
- 途中下車された栞の悪巧み
- 投了の一歩手前にある輪ゴム
- 雪原野虹を映してみたくなる
- 両手から零れぬだけの今日がある
- 雪だるま一期一会の座標軸
- ファンファーレ影絵の馬が走り出す
- マネキンも一度は濡れてみたい雨
- 革命を弾きたがる調律の指
- 正論の箸は粛々と尖る
- 蛍光ペン三等星の囁きに
- 水族館の匂いの君が好きだった
- 笑ってよ僕のゼンマイ壊れても
- ざっくりと編んだ記憶の風通し
- 今さらに外した補助輪の行方
- バックハグ君の翼に訊く答え
- 目論見はみごとにハズレ個包装
- 文字起こし思想わずかに誤変換
- 一途に語り継ぐ枝豆の塩加減
- ラジカセで聴く君といた十二色
- 雨垂れの一人芝居を観て畳む
- 大海を照らすコバンザメになって
- 断捨離の離に仕分けするマヨネーズ
- 口ずさむもう戻れない駅メロを
- この夏を遊ぶ滴を吟味する
- 理由など聞かずに月の背をさする
- 色違い虹に浸した付箋にて
- 恩師の樹揺すれば千の実がたわわ
- だから嫌だった推奨パスワード
- ザッザザザFAXで来る一行詩
- ニセアカシア遣らずの雨を呼ぶ呪文
- ペット可の物件がないユートピア
- トーフ切る車線変更など知らず
- 花吹雪しばし私は斬られ役
- 疑問符が顎関節に吹き溜まる
- 不自由な息も精一杯の青
- 春一番折り目を正すところから
- 夕焼けに恋して水中花芽吹く
- リカちゃんとバリアフリーのシェアハウス
- 惜しまれて枯れた記憶と戯れる
- 生真面目な活断層でよくずれる
- 魔女の杖撤廃してもまだ孤軍
- 泣けぬ日のタマゴボーロは罪つくり
- 理を喰む肥厚したくちばしで
- 手前取りを乞う溶け残りの時間
- 擦過音どれもが生きている証
- ぶつかって歪な風穴が空いて
- ターン式レンジを探すわだかまり
- 黙祷の輪郭に降る小糠雨
- 罪状はパセリと鼻濁音添えて
- 糸電話記憶違いを手繰り寄せ
- 刃こぼれの章より深きハーモニカ

