- 秋冷や縦に伸びたる水鏡
- りゅうぐうも水の惑星水澄めり
- 丸皿に檸檬絞りて星月夜
「黒田弥生」の作品一覧
全 36 件の作品が登録されています。
- ギニョールの瞼を撫でてから眠る
- 鶏頭に天地無用と貼ってある
- テルマエの男と閉じる秋扇
- テラス席の隅に居座る雲晩夏
- 公房と運ぶ九月のパイプ椅子
- 浮草とアクアリウムに朽ちるまで
- 捥ぎたての夏の屹立ショーケース
- キューカンバーサンドみずみず午後の椅子
- 茄子のとげちぎる恋占いにして
- アナベルの海を漂流以下余白
- 部屋干しの刺繍ハンカチ蝶の鬱
- そぼそぼと濁ったベガのアイスティー
- 六月の青は寝かせるフレスコ画
- 梅雨雲を連れてソドムへ行ったきり
- フレームの一枚で足る糸雨の私語
- 花曇りバターナイフは踊れない
- まぼろしに会える回転扉押す
- 聖五月うつつくつろぐ白孔雀
- 有象無象繰り出す春のスケジュール
- ヒロインの鏡深夜に挿げ替わる
- 紫木蓮ゆうべの夢におののくよ
- イカロスと手を取り渡るうすらいを
- 雛の間にづづと牛車の前のめる
- 人の居た午後の匂いのヒヤシンス
- メタセコイアの樹氷手套に燃え残る
- 三日月へ吊るせば点滴の小部屋
- 鎖骨から湖のしずくこぼるこぼる
- 深眠り銀河をはみ出してばかり
- エンゼルの羽透けている冬苺
- ガチャガチャのポンと白象淑気満つ
- 黒ミサはるつぼぐつぐつ煮る小豆
- くちびるにララバイどこまでの砂漠
- 会いたくて夜間飛行の瓶翳す
- ミルフィーユほどの沈思に誘われる
- すり足で下がる八方破れにて
- 冥王星に呼び止められて秋夜長
- 桃鈍く倦んで同心円の芯
- 避雷針だから明日もそっぽ向く
- カモメ舞うプラチナ線の影曳いて
- ひまわりのほとり哀しいほど無風
- 琳派屏風たたむこれより油照り
- 誰よりも親しくなれるチョコミント
- 曇天のタイトロープに埋もれる
- 渡り鳥同士忘れるのが得意
- 催涙雨カラーチャートにない色の

