- とじ針の遠い目をする白粉花
- 一匹の前脚を折る牛蛙
- 灰汁を抜く民主主義やら芋茎やら
「河村啓子」の作品一覧
全 56 件の作品が登録されています。
- 繋ぎ目にたっぷりと塗る柚胡椒
- 空蝉のあわれこの世にしがみつく
- 見積もりに割り込んでくるアーテイチョーク
- 円墳のあれはカヌレと違うんよ
- バリスタに淹れてもらった梅雨晴れ間
- 夕方の寂しい眉になっている
- 雨安吾のふむふむ笑う土踏まず
- でんでん虫 レタスの上の孤食
- だからね星は何でも知っている
- 桜咲く一つの祈りに会うように
- 遅刻して早退をする月曜日
- あくびのあからあにの本棚くずれだす
- 叡電と嵐電 ビスキュイサンドする
- 七十年生きてブランコが軽い
- 死に水を取りたいなんて言う豆腐
- 板チョコも紅白梅も湯煎され
- 寒卵うつらうつらと転院す
- 図書館の椅子の鼾が物語る
- 年明けのとてもドレープな鹿威し
- 沖あれて眼鏡レンズの曇り止め
- テイシュな午後に淹れるヌワラテリア
- 事始め実寸大の仁王立ち
- 万国の笑顔が見える望遠鏡
- どうぞどうぞと月への道譲る
- もぎたての柚子ジャムを塗る未来
- 黙契の夜の金魚とシャンパンと
- 火傷Ⅱ度黄昏の曼珠沙華
- 私もまたハダカデバネズミ
- ハイターに布巾を浸ける神無月
- 空蝉のランチはシンガーポールランチ
- 歩きましょ時を跨いで見送って
- ブラウスの衿がそよげばそこは夏
- 口蓋の裾野に咲いた半夏生
- メレンゲに潜ませているエコノミスト
- 蟷螂を階段下に待たせてる
- そばだててかそけき声を聞いている
- ダンゴムシになりそう夜更かしをしそう
- 古ぼけた眼を洗う青紅葉
- 空を飛ぶ車でちょいとあの世まで
- 長靴を履くとき明後日まで揺れる
- パン載せて頭はピンクの時代
- バラードを紡ぎ出してるがんもどき
- どっちみちワンオペいずれワンルーム
- 役職を解かれましたね枝垂れ梅
- 遠心力そうね二月のポップコーン
- 肌理のこと如月のこと黒めがね
- 濁点をとれば可愛くなる二人
- うたた寝のあいだに埋め草になった
- 長すぎるドアチェーンになっている
- 兎にも穴を掘るのを手伝わす
- 恍惚の牡蠣に衣をまとわせる
- ためらいの角度で千本釈迦堂へ
- 新月に白鯨からのツートントン
- 晩秋の果て大仏を蹴飛ばす
- 月までも星までも食うギムレット
- 満月にイナビカリ産む高齢者

