- どこまでも続く吊り輪と菜の花畠
- 薔薇の字の赤い生い立ち持て余す
- 星屑を隙間すきまにパッキング
「西田雅子」の作品一覧
全 64 件の作品が登録されています。
- はつはるのひかり食べてるひよこの黄
- 追伸が月の裏まで続いている
- 天秤にかける月とバウムクーヘン
- ベランダに翼とテーゼ干しておく
- 濁ったり滲んだりしている事情
- 行間と余白に敷き詰める晴れ間
- 第二版、第三版と銀杏散る
- 鉄筋を組む寂しさの骨格に
- 夜渉る路線を点す星は駅
- 枯葉踏む音で崩れるミルフィーユ
- 随想に混ざる匂いの強い草
- 光速で閉じられてゆく秋も街も
- コスモスのうすい揺らぎを掬いたい
- ペン先で崩すまだやわらかい月
- 眠りつく白い廊下を遡上して
- 祝祭の更地に置いてきた真昼
- 勾玉の中にも雨が降りつづく
- コスモスのダンス トレモロの着信
- 2ページ先の最寄りの海で待ってます
- 待ち針で留めるそらいろの空
- 缶切りで開ける夜空のパッケージ
- 猫のひげ日がな一日雨を編む
- ひとひらの祈りとなって飛来する
- 真夏日の残像、あるいは始まり
- かなしみの字数が余る原稿紙
- 眠剤を常用してる合歓の花
- 指南されているのは虹の方
- ひんやりと肘鉄砲の音を聴く
- 夕焼けと放置自転車密談中
- あいまいな季節生まれてくる岸辺
- サムライがちょっと立ち寄る桜カフェ
- 春愁を色と匂いで図解する
- あの日の旋律刻んでいる木目
- 別添の青い夕陽が眩しくて
- もめごとをまるくまとめる溶き卵
- 読みかけの春のページは大あくび
- 約束のうすさ たとえば蝶の翅
- 稜線に沿ってひらけばロールシャッハ―
- らしきもの漂うような風除室
- ひととせのどこ探してもないボタン
- 黒鍵はたなびく けむりは奏でる
- そうねあれは哀しみ枯れてゆく音ね
- アップロード、ダウンロードと月の道
- まぼろしを追いかけ伸びてゆく睫毛
- 花びらと同じ温度になる言葉
- さえずりの零れるひとつ髪に挿す
- みぞおちに居座っている秋憂い
- Butterfly, 夢のつづきのその先へ
- 静けさの泡立つ朝の交差点
- 風になる話ばかりをする人と
- むらさきの歴史を語るムラサキシキブ
- 夕立の匂いを残してゆく線路
- 箱振って星の存在確かめる
- なかったことにする 夏を裏返し
- 続編も雨で始まる飛行場
- 詩になろう雨になろうと紫陽花は
- 逆光の睫毛に触れてゆく記憶